国際ライツ(海外関連会社)

日本人にとって身近な
「漫画」を全世界へ

ライツ・メディアビジネス局
(Kodansha USA Publishing, LLC.出向)

これまでの社歴

  • 広告業務推進部
  • 国際ライツ事業部
  • Kodansha USA Publishing, LLC.(出向)

私の仕事

 講談社グループの漫画を英訳出版している講談社の米ニューヨーク支社Kodansha USA Publishing, LLC.(紙版の出版が専門、以下KUP)でジェネラルマネージャーを務めています。

 翻訳出版は日本のコンテンツの出版権を買うことから始まります。それをこちらの提携先に編集・プロダクション・マーケティングから販売までの工程を業務委託して、英訳したものを出版し、アメリカを含めた英語圏市場に売り込みます。こうした流れを全体的に見て、本社に報告・相談し、支社の売上と本社への印税売上の最大化を目指すのが私の仕事です。ジェネラルマネージャーとしての私の大きな役割は、ニューヨーク支社を経営すると共に、この全体的な流れを管理すること。さらに、英語圏という文化と市場の動向を見ながら、どんな作品を出版していくかを決めることです。

 今日本でどんな漫画が流行っているか本社から情報をもらい、どの漫画がアメリカでヒットしそうか委託先の編集者や販売担当者たちと相談します。出版したい作品が決まったら、その出版形態と原価を計算し、適正価格を決め、その作品の翻訳出版権の契約書を本社と交わします。アメリカはペーパーバックが主流ですので、日本で頻繁に見られるカバー付の単行本形態としては出版しません。豪華版を作るときは、日本にはあまり存在しないハードカバーとして印刷することもあります。日本には存在しない形態で出版するときは、日本の国際ライツ事業部と相談しながら、日本側の担当編集者を介して著者に確認をとってもらい、内容をどうするかを考えます。出版内容と進行をチェックしながら、各作品のマーケティングや宣伝方法なども考え、販売担当者や書店のバイヤーにも直接新作を紹介して営業し、Kodansha Comicsというブランドの認知度をどう高めていくか、サンフランシスコ支社Kodansha Advanced Media LLC.(デジタル版の出版とマーケティング専門の支社、以下KAM)とも相談しながら、それぞれの企画を進めていきます。

●担当作品やプロジェクト

日本にはないアメリカ発の豪華版やオリジナルスピンオフ作品の例

  • 「AKIRA 35th Anniversary Box Set」 (2017年10月発売)

    2017年に、最も売れたグラフィックノベル・漫画作品となり、2018年のWill Eisner Comic Industry Awardsでは、Best Archival Collection/ProjectとBest Publication Design部門の2つで最優秀賞を受賞しました。

  • 「The Ghost In The Shell: Global Neural Network」 (2018年10月発売)

    2016年10月に出版されたKodansha Comicsオリジナルコンテンツ「Attack on Titan Anthology」(「進撃の巨人アンソロジー」)に続き、2018年10月には、アメリカやヨーロッパのコミック作家が描く「攻殻機動隊」の新たなストーリーを4本収録したアンソロジー本を発売します。KUPが版元で、通常の英訳出版とは別軸で進めている日本のコンテンツを基に海外のアーティストたちにスピンオフのストーリーを創ってもらうオリジナルコンテンツの企画です。

国際ライツの仕事

雑誌、書籍、コミックの出版権を海外の出版社にライセンスする際の窓口として、契約交渉や商品の監修などを行います。海外における映像化の窓口や講談社が海外窓口を持つ映像作品のライセンス等も行います。

一番印象に残っている仕事

AXのブースを手伝ってくれた全社員&スタッフと、イベント後に記念の1枚。
AXのブースを手伝ってくれた全社員&スタッフと、イベント後に記念の1枚。

出版以外にイベントでの宣伝にも
力を入れています

毎年7月初旬にロサンゼルスで開催され、来場者数のべ35万人以上を記録する北米最大のアニメコンベンション「アニメエキスポ(AX)」。2018年はそこで過去最大のブースを、講談社本社、キングレコード、Vertical Comics、KAMと共同で出展しました。KUPが幹事の一社となり、イベントコーディネーターを手配し、全体予算やブースで展開するコンテンツの内容を決めました。ブースには、①アニメのトレーラーを流し、サイン会と写真撮影スポットを設けたライブステージ、②複製原画展、③「美少女戦士セーラームーン」、④本・限定商品物販の4つのセクションを設けて、原作からアニメまで幅広く講談社グループのコンテンツのプロモーションを行いました。限定商品や販促物のデザインから発注・納品管理、日本の商品の輸入販売、ブースデザインから設営・解体、物販まで、国際ライツ事業部で働いていたときはライセンシーに任せていたことを、全部自社の力で成し遂げなければなりませんでした。体力的にとてもハードな仕事でしたが、イベントが終わって現地スタッフに感謝の言葉をもらったときは涙がポロッと出てしまいました。

ある日のスケジュール

10:00

業務委託先のPenguin Random House Publisher Services (PRHPS)にて、プロダクションと編集チームとの定例会(重版と新刊の部決、タイトル選定、プロダクションと編集企画の進行チェック会議)

PRHPSのスタッフはみんなマンガに詳しく、出版したい一押しマンガをいつも提案してくれます!
PRHPSのスタッフはみんなマンガに詳しく、出版したい一押しマンガをいつも提案してくれます!

15:00

KUPオフィスに戻り、サンフランシスコからNYに出張にきているKAM含めたKodansha USA, Inc.グループの全社員ワークショップ

初めて行ったKUI・KUP・KAM・Vertical全社員ワークショップでは、それぞれの仕事内容について学び、事業拡大に向けての意見交換をしました。
初めて行ったKUI・KUP・KAM・Vertical全社員ワークショップでは、それぞれの仕事内容について学び、事業拡大に向けての意見交換をしました。

17:00

デスクに戻り、その日の課題を処理、日本の本社へメール

20:00

仕事後、PRHPSチームとデザイナーさんたちと打ち上げ

PRHPSのスタッフはアニソンを歌うのが大好き! この時は「魔法騎士レイアース」のエンディングをみんなで歌いました。(でも私はカラオケが苦手です…)
PRHPSのスタッフはアニソンを歌うのが大好き! この時は「魔法騎士レイアース」のエンディングをみんなで歌いました。(でも私はカラオケが苦手です…)

ひとことQ&A

Q1

あなたが思う「講談社」の魅力

多様性と変化。人も、仕事内容も、いつも変わっています。変化に対応していくのを楽しく感じます。

Q2

今の部署で必要な資質は何?

国際ライツ事業部にいたときは、「好奇心」「探究心」を尊重していましたが、今は、「柔軟性」と「公平性」を意識しながら日々の仕事の判断をしています。

Q3

おすすめの本とその理由

■ユヴァル・ノア・ハラリ 『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』 (河出書房新社)
虚構を創り出すことによって見ず知らずの人たちが一緒に暮らせるようになる、一つ一つの歴史の行事の背景がより深くわかりました。今の自分がどうしてこの世界に存在しているのかを理解できる本です。自動車メーカーのプジョーの例を読んだ時は、会社という虚構について考えさせられました。

Q4

オフの過ごし方

ニューヨークでは高層ビルにいつも囲まれているので、フェリーに乗ったり公園に行って自然を感じたり、とにかく体を動かし、その後は美味しいものをいっぱい食べています。学生の頃は有酸素運動やグループスポーツが中心でしたが、今はどこでもゆるーくできるヨガが自分に合っているような気がしています。
ニューヨークではヨガをしながらワインについて学ぶ面白いクラスがあります。酔っ払ってバランスが取れなくても先生(写真右)に怒られません。
ニューヨークではヨガをしながらワインについて学ぶ面白いクラスがあります。酔っ払ってバランスが取れなくても先生(写真右)に怒られません。

Q5

就職活動中の方へメッセージ

就活中は、とにかく他の人と違うところを見つけて個性をアピールしようと必死でした。でも、自然体で挑むのが一番です。その方が面接官と会話ができるようになります。在米留学生でこちらで仕事ができる資格を持っている人は是非ニューヨーク支社にも直接お問い合わせください!