文芸
最初の読者として
文芸第三出版部
これまでの社歴
- 文芸第三出版部

「このおもしろさをどう伝えたらいいんだろう?」読み終わった瞬間の、誰かに伝えたくってそわそわする感覚。これが、私の仕事の一番の醍醐味です。しかも、小説編集者は世界で最初の読者なんです。
私はエンターテインメント小説の単行本・ノベルス・文庫を作っています。作る、といってもモノとしての本を作る作業はごく一部です。まず作家さんに原稿を書いてくださいと依頼し、テーマを相談します。そして原稿を受け取ったあと、打ち合わせを重ねて改稿してもらい……時によってはここまでで数ヵ月から数年かかったりします。さらに、そこから装丁や宣伝などを考えて……と長いスパンで作っていきます。
まだ誰も読んだことのない作品、作家さんの誰にも話したことのないアイディアのおもしろさを、知らない誰かに伝える方法に正解はありません。そのために喫茶店で作家さんとプロットに悩み、装丁に試行錯誤し、デスクで宣伝案を書いては捨て……。
なんでもできて、なんでも作品のためになる。作品のおもしろさを届けるサポートができれば、確実に次の読者仲間が増える。私は今日もそわそわしています。
●担当作品やプロジェクト
文芸の仕事
「群像」「小説現代」などの文芸誌のほか、講談社文庫、講談社文芸文庫、講談社ノベルス、講談社BOX、ライトノベルなどを含む文芸全般の単行本の編集を行います。

一番印象に残っている仕事

なんだってきっかけに
御影瑛路さんの『殺人鬼探偵の捏造美学』という本について、とあるアイドルの方がTwitterで感想をつぶやいているのを見かけました。あまりにも素敵なコメントだったので思わず公式アカウントからリプライしたところ、それにアイドルの運営の方が気づき、共同企画がスタート。
もっとおもしろく、もっと目立つように、と打ち合わせを重ねた結果、コラボPOPや帯の作成・書店でのイベント開催にはじまり、あげくの果てに冠番組を講談社社内で撮影することに。アイドルの方の熱意もあいまって、地上波で作品が紹介されるだけでなく、いくつかの書店さんが特設コーナーを作ってくださり、大きく売り伸ばすことに成功しました。
作品の魅力となにをかけあわせるか、可能性は無限にあると実感した一件です。
ある日のスケジュール
起床。映画やアニメを観ながら準備
10:30
出社。メールチェック
11:30
原稿読み
13:30
宣伝物のデザインチェック・公式Twitterの確認

14:00
デザイナーさん、イラストレーターさんと装丁の打ち合わせ
16:00
あらすじ・帯の文言を考えてうんうん唸る
17:30
作家さんと打ち合わせ

20:00
ゲラ作業

23:00
退社。たいていなにか読みながら寝落ちします
ひとことQ&A
Q1
あなたが思う「講談社」の魅力
Q2
今の部署で必要な資質は何?
Q3
おすすめの本とその理由
■ルイス・ダートネル 『この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた』(河出書房新社)
たいがいの出来事はなんとかなると思えます。
Q4
オフの過ごし方

Q5
就職活動中の方へメッセージ