学芸・学術
好奇心の扉を開く一冊を
学芸部(現代新書編集チーム)
これまでの社歴
- ヤングマガジン編集部
- アフタヌーン編集部
- 学芸部

新書の編集は、読者の知的好奇心に尽くす仕事です。扱うテーマは「すべて」。政治・ビジネスなどの時事的なものから歴史・哲学などの教養、さらには文学・サブカルチャーまで、あらゆるジャンルに目を光らせて「楽しく学べる入門書」に仕上げます。
何かを知りたい・学びたい読者にとって、新書は気軽に手に取れる格好の入り口です。読者が思わず手を伸ばしたくなるような「好奇心をくすぐる一冊」を届けられるよう、常日頃から企画を考えています。
著者とは何度も打ち合わせを重ねて、本のコンセプトや章構成を練ります。何をどのような順番で説明すれば読者が面白がって読んでくれるか、知恵を出し合います。悩むことも多いですが、やはり企画を形にしていく過程は大変やりがいがあります。
著者の原稿が上がったら、説明に分かりにくい箇所がないかを確認したり、小見出しや図版を入れるなどして、さらに読者が読みやすくなるよう工夫を凝らします。編集者の小さな「こだわり」の積み重ねで、本の面白さも変わってくる。「『面白い』は細部に宿る」ということを、経験を重ねるごとに実感しています。
本の中身だけでなく、タイトルをどうするか、帯にどんなキャッチコピーを入れるかを考えることも重要な仕事です。
書籍の編集者は、企画の立ち上げから実際に読者に届けるまでの全てのプロセスを統括する、総合プロデューサーみたいな存在です。
●担当作品やプロジェクト
学芸の仕事
講談社現代新書、ブルーバックス、講談社選書メチエ、講談社学術文庫など各シリーズ、その他ノンフィクション全般の単行本の編集を行います。

一番印象に残っている仕事

憧れの著者に挑む
編集者の仕事の醍醐味は「会いたい著者に会える」こと。自分の好きな本の著者に実際にお会いして話ができるというのは最高の贅沢です(とても緊張しますが)。
配属されて間もない頃、ある著名な社会学者の方に執筆を依頼しに行きました。しかし、頑張って熱意を伝えたものの手応えはなく、逆に「私の本をどのくらい読んだ?」「君は何に興味があるの?」と質問攻めに。「あ、いま試されてるな……」と感じ、終始しどろもどろでした。
それから約1ヵ月後、その先生から企画の提案が届きました。私の興味に合わせて新書の企画を考えてくださったとのこと。連絡をいただいた時は本当に嬉しかったですね。
ある日のスケジュール
08:30
起床。読書、ニュースの確認などをしてから会社へ向かう
11:00
出社。メールチェック、重版作業、カバーの色校チェックなど

13:00
昼食
14:00
担当作の原稿を読む

17:00
著者と打ち合わせ

20:00
打ち合わせ後、著者と食事(雑談から企画を思いつくことも)
23:00
帰宅。テレビを見たりマンガを読んだりしてリラックスしつつ、次にやりたい企画を考える
02:00
就寝
ひとことQ&A
Q1
あなたが思う「講談社」の魅力
それくらい、懐の深い会社だと思います。
Q2
今の部署で必要な資質は何?
Q3
おすすめの本とその理由
昔の日本には「社会」も「恋愛」もなかった! 私たちを支配する常識的な思考の多くは近代の作り物です。面白く読めてとても勉強になる、お手本のような新書です。
Q4
オフの過ごし方

Q5
就職活動中の方へメッセージ
そこに「出版社でやりたいこと」を考える大きなヒントがあると思います。