学芸・学術

好奇心の扉を開く一冊を

学芸部(現代新書編集チーム)

これまでの社歴

  • ヤングマガジン編集部
  • アフタヌーン編集部
  • 学芸部

私の仕事

 新書の編集は、読者の知的好奇心に尽くす仕事です。扱うテーマは「すべて」。政治・ビジネスなどの時事的なものから歴史・哲学などの教養、さらには文学・サブカルチャーまで、あらゆるジャンルに目を光らせて「楽しく学べる入門書」に仕上げます。
 何かを知りたい・学びたい読者にとって、新書は気軽に手に取れる格好の入り口です。読者が思わず手を伸ばしたくなるような「好奇心をくすぐる一冊」を届けられるよう、常日頃から企画を考えています。

 著者とは何度も打ち合わせを重ねて、本のコンセプトや章構成を練ります。何をどのような順番で説明すれば読者が面白がって読んでくれるか、知恵を出し合います。悩むことも多いですが、やはり企画を形にしていく過程は大変やりがいがあります。
 著者の原稿が上がったら、説明に分かりにくい箇所がないかを確認したり、小見出しや図版を入れるなどして、さらに読者が読みやすくなるよう工夫を凝らします。編集者の小さな「こだわり」の積み重ねで、本の面白さも変わってくる。「『面白い』は細部に宿る」ということを、経験を重ねるごとに実感しています。
 本の中身だけでなく、タイトルをどうするか、帯にどんなキャッチコピーを入れるかを考えることも重要な仕事です。

 書籍の編集者は、企画の立ち上げから実際に読者に届けるまでの全てのプロセスを統括する、総合プロデューサーみたいな存在です。

学芸の仕事

講談社現代新書、ブルーバックス、講談社選書メチエ、講談社学術文庫など各シリーズ、その他ノンフィクション全般の単行本の編集を行います。

一番印象に残っている仕事

講談社現代新書はまもなく創刊55周年を迎える「老舗」の新書シリーズです。過去のラインナップを眺めているとバラエティに富む内容に圧倒されます。中には、刊行して50年が経って、いまだに重版になる超ロングセラーも!
講談社現代新書はまもなく創刊55周年を迎える「老舗」の新書シリーズです。過去のラインナップを眺めているとバラエティに富む内容に圧倒されます。中には、刊行して50年が経って、いまだに重版になる超ロングセラーも!

憧れの著者に挑む

 編集者の仕事の醍醐味は「会いたい著者に会える」こと。自分の好きな本の著者に実際にお会いして話ができるというのは最高の贅沢です(とても緊張しますが)。
配属されて間もない頃、ある著名な社会学者の方に執筆を依頼しに行きました。しかし、頑張って熱意を伝えたものの手応えはなく、逆に「私の本をどのくらい読んだ?」「君は何に興味があるの?」と質問攻めに。「あ、いま試されてるな……」と感じ、終始しどろもどろでした。
それから約1ヵ月後、その先生から企画の提案が届きました。私の興味に合わせて新書の企画を考えてくださったとのこと。連絡をいただいた時は本当に嬉しかったですね。

ある日のスケジュール

08:30

起床。読書、ニュースの確認などをしてから会社へ向かう

11:00

出社。メールチェック、重版作業、カバーの色校チェックなど

カバー・帯の色校。本の「見た目」はとても大事。帯にどんな言葉を入れるか、かなり考えます。
カバー・帯の色校。本の「見た目」はとても大事。帯にどんな言葉を入れるか、かなり考えます。

13:00

昼食

14:00

担当作の原稿を読む

原稿を読みながら、どんどん赤字を入れていきます(この作業が好きな編集者は多いハズ)。
原稿を読みながら、どんどん赤字を入れていきます(この作業が好きな編集者は多いハズ)。

17:00

著者と打ち合わせ

著者の研究室にお邪魔して、原稿について話し合う。研究室の本棚にはどうしても目が奪われます。
著者の研究室にお邪魔して、原稿について話し合う。研究室の本棚にはどうしても目が奪われます。

20:00

打ち合わせ後、著者と食事(雑談から企画を思いつくことも)

23:00

帰宅。テレビを見たりマンガを読んだりしてリラックスしつつ、次にやりたい企画を考える

02:00

就寝

ひとことQ&A

Q1

あなたが思う「講談社」の魅力

良くも悪くも「講談社じゃないと働けなさそう」と思わせる個性豊かな人がたくさんいる。
それくらい、懐の深い会社だと思います。

Q2

今の部署で必要な資質は何?

どんなことにも興味を持つ好奇心の強さ。

Q3

おすすめの本とその理由

■柳父章 『翻訳語成立事情』(岩波書店)
昔の日本には「社会」も「恋愛」もなかった! 私たちを支配する常識的な思考の多くは近代の作り物です。面白く読めてとても勉強になる、お手本のような新書です。

Q4

オフの過ごし方

高校生の頃から約12年通っている行きつけのスタバに行き、同じく12年飲み続けているカフェモカを片手にのんびり読書するのが好きです。もはや別荘だと思っていて、コーヒー代のことを「家賃」と呼んでいます。
店員さんから「モカのお兄さん」と呼ばれているので、イメージを守るために他の飲み物が頼めません……。
店員さんから「モカのお兄さん」と呼ばれているので、イメージを守るために他の飲み物が頼めません……。

Q5

就職活動中の方へメッセージ

今までに読んで面白かった本があったら、なぜあなたはその本を「面白い」と感じたのでしょうか?
そこに「出版社でやりたいこと」を考える大きなヒントがあると思います。